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 ごあいさつ



第25回日本頭頸部外科学会
会長 河田 了


 第25回日本頭頸部外科学会総会ならびに学術講演会を平成27年1月29日(木)30日(金)に大阪市のナレッジキャピタルコングレコンベンションセンターにて開催させていただきます。頭頸部癌専門医制度が順調に稼働し、また日本耳鼻咽喉科学会の分科会のなかで現在最も活発な学会の一つである本学会を主催させていただくことに対して、本学会の理事長をはじめとする役員各位および会員の皆様に心より御礼申し上げます。また第25回という節目となるこの時期に会長を務めさせていただくことに、責任の重さを痛感しております。
 さて、「頭頸部外科」という名称もようやく大規模病院の間では定着して参りました。実際全国の大学附属病院の多くが、診療科として「耳鼻咽喉科・頭頸部外科」を呼称するようになりました。しかし現在の状況を見たとき、一般の方はもちろん、医学生の間でさえまだまだ頭頸部外科が浸透しているとはいえません。臨床実習でまわってくる医学生は附属病院の「耳鼻咽喉科・頭頸部外科」という看板に驚き、そして1週間の実習を終えてようやく「頭頸部外科」を掲げている根拠を理解してくれるのが現状です。また新しい教育をうけた若い医師は別として、他科の年配医師の頭頸部外科に対する認識は未だに薄いと思われます。今後頭頸部外科が広く認知されることによって、口腔癌を初めとする「領海侵犯問題」も自然と解決するのではないでしょうか。本学会発足の目的が耳鼻咽喉科医における頭頸部外科分野の発展を目指したものでありますが、その延長線上に一般の方々の頭頸部外科の認知があり、その結果当領域の疾病の診断・治療に貢献できるものと考えられます。頭頸部外科の認知とさらなる発展が第25回という節目にあたる本会に課せられた課題であると思います。
 シンポジウムIでは「進行喉頭癌・下咽頭癌に対する治療」について、シンポジウムIIでは「中耳のrevision surgery」について討論していただくことにしています。特別講演として金沢大学がん進展制御研究所の矢野聖二教授に「分子標的薬によるがん治療:最新の動向」について、教育講演として兵庫医科大学の森本剛教授に「採用される医学論文の書き方」についてお話をいただきます。海外招聘講演として、Johns Hopkins University のDavid Eisele 教授にご講演をいただきます。鼎談では「若い頭頸部外科医に伝えたいこと」と称して、ベテランの先生方のお話を伺いたいと思います。教育パネルでは頭頸部癌専門医取得前後のパネリストにケースカンファレンスをしていただく予定です。手術手技セミナーは9つ設けましたが、まれな手技ではなく、専門医なら日常行うであろうテーマを選びました。教育セミナーではより若い医師対象の内容としました。
 一般演題は345題もの興味深い演題を頂戴し、応募いただいた先生方に心より御礼申し上げます。多数の一般演題をいただいた関係上、企画講演と並行して進行せざるを得なくなりました。どうぞご容赦ください。また今回会長特別企画として学生セッションを設けました。近い将来一人でも多くの医学生が耳鼻咽喉科・頭頸部外科を目指してもらいたいという願いがあります。9つの大学から応募をいただきました。
 JR大阪駅北側は再開発され、昨年生まれ変わりました。これまでの皆様のイメージとは違ったオシャレな街に変身しています。学会会場はJR 大阪駅から歩いて5分、走って3分のところにあります。皆様のお越しを心からお待ちしております。